本を掘る

これまで読んだ本から一節を採掘していきます。化石を掘り出すみたいに。

2019-04-16から1日間の記事一覧

トルストイ「生きる武器を持て」

本当の幸福はすぐに獲得できるものではなく、努力し続けることによって得られるのだ。なぜなら、本当の幸福は、完成に向けたたゆまぬ努力の中にこそ存在するからだ。——智恵の暦 宮原育子 訳

トルストイ「生きる武器を持て」

賢い人間はいつも自分の思うままに生きている。それは、達成できることしか望まないからだ。こういう人間が自由なのである。——智恵の暦 宮原育子 訳

トルストイ「生きる武器を持て」

自分が自由でないと感じるなら、その理由は自分のうちに求めるといい。——智恵の暦 宮原育子 訳

トルストイ「生きる武器を持て」

幸福は外的な要因に左右されるのではなく、それに対する人間の態度によって決まるものだ。苦しみに耐えることを覚えた人間は、もはや不幸にはならない。 ——少年時代 宮原育子 訳

トルストイ「生きる武器を持て」

私たちが認識しているものはすべて、現実に存在しているものではない。それは、現実に対する私たちの限られた理解力の産物なのだ。 ——智恵の暦 宮原育子 訳

トルストイ「生きる武器を持て」

あらゆる学問に精通しているのに、自分自身を知らない人間は、哀れで無知な人間であり、知識はなくても、自分の内面を理解している人間は、立派で見識のある人間である。 ——智恵の暦 宮原育子 訳

トルストイ「生きる武器を持て」

知識のとぼしい者はよくしゃべり、知識が豊富な者はたいてい黙っている。少ししか知らない者は、自分の知っていることはすごく重要だと思って、みんなに話したがる。多くを知る者は、自分の知らないことがまだたくさんあることをわきまえている。そのため、…

トルストイ「生きる武器を持て」

芸術についてあれこれ考えたり、議論したりすることは、単なる暇つぶしにすぎない。本当に芸術を理解している人は、作品そのものが語りかけることを知っている。だから、言葉で語ることの無意味さも理解しているのだ。芸術を論じる人のほとんどは、芸術をわ…

トルストイ「生きる武器を持て」

人が行うことの中で最悪の行為のひとつは、「みんなと同じに、横並びに」というルールに従うことだ。——智恵の暦 宮原育子 訳

トルストイ「生きる武器を持て」

世間一般の習慣に背いて、人々をいら立たせるのはよくないが、さらに悪いのは、大勢の人間がやっているからといって、自分の良心や知性の声を無視することだ。 ——智恵の暦 宮原育子 訳

トルストイ「生きる武器を持て」

富は畑の肥やしに似ている。 一カ所に積んであると悪臭を放つが、畑にまかれれば土地を肥やす。 ——智恵の暦 宮原育子 訳

トルストイ「生きる武器を持て」

人間が智恵を絞って考えだすことのほとんどは、労働する人々の仕事を軽減するためではなく、金持ち連中がさらに快適に暮らすために使われる。——智恵の暦 宮原育子 訳

トルストイ「生きる武器を持て」

妙に複雑な理屈で説明される行為は、悪事と見て間違いない。良心が決めることは常に厳正でシンプルである。 ——智恵の暦 宮原育子 訳

トルストイ「生きる武器を持て」

不当な評価を受けたら、必死にあらがうのではなく、小さなユーモアで笑い飛ばす。 ある賢い人間が、あなたは悪い人だと思われていますよ、と告げられた。 その人はこう答えたという。 「それはよかった。みなさん私のことを何もかも知っているわけじゃないん…

トルストイ「生きる武器を持て」

自分を強く印象づけるには、自慢話をするか、自分を卑下してみせるかのどちらかだ。 自慢をしても、相手は信用しないだろう。卑下したなら、こちらが意図した以上に低く見られる。だから一番いいのは、自分のことは何も言わないことだ。そして他人がどう思う…

トルストイ「生きる武器を持て」

時は私たちの後ろにあり、また私たちの前にあるが、今このときには存在しない。 時間というものは存在しない。あるのはただ限りなく小さな現在だけで、私たちの生活はこの現在にしか存在しないのだ。 だから、私たちは現在にのみ精神力のすべてを集中しなけ…

トルストイ「生きる武器を持て」

人は謙虚であればあるほど、自由であり、たくましい。 ——智恵の暦 宮原育子 訳

トルストイ「生きる武器を持て」

「富に対する欲望は決して満たされることがない。富を得れば、さらに多くの富が欲しくなるだけだ」とは、古代ローマの賢人キケロの言葉である。 貧乏を恐れるのではなく、富裕を恐れることだ。 ——智恵の暦 宮原育子 訳

トルストイトルストイ「生きる武器を持て」

喜びをもって生きるための最良の方法は、人生は喜びのために与えられたのだと信じることだ。 もし喜びが消えてしまったなら、自分がどんな間違いをしたのか、考えなくてはならない。 ——智恵の暦 宮原育子 訳