フェルナンド・ペソア「不安の書書」
何もかもがばかげている。命を賭けて金を稼ぎ、貯え、それを遺してやる子供もいず、天国がその金の超越性を守ってくれるという期待もしていない人がいる。死後の名声を得ようと努力し、その名声に恵まれたことを知る死後を信じない人もいる。実際には好きでもないことを追い求めて身を擦り減らす者もいる。さらに、いるのだ……。
知識を得ようと無益に読む者がいる。また生きようと無益に娯しむ者もいる。
高橋都彦 訳
何もかもがばかげている。命を賭けて金を稼ぎ、貯え、それを遺してやる子供もいず、天国がその金の超越性を守ってくれるという期待もしていない人がいる。死後の名声を得ようと努力し、その名声に恵まれたことを知る死後を信じない人もいる。実際には好きでもないことを追い求めて身を擦り減らす者もいる。さらに、いるのだ……。
知識を得ようと無益に読む者がいる。また生きようと無益に娯しむ者もいる。
高橋都彦 訳