ミュッセ 「世界詩集」(講談社)より
悲しみ
力も 生命も 失った、
友だちも 陽気さも、
自分こそ天才と思いこんでいた
あの誇りさえも。
「真理」を知ったとき
仲間と思ったものだった
知ってしまい わかってしまうと
もう鼻についていた。
とは言うものの「真理」は不滅
「真理」に何の用もなかった人は
この世で 何も知らずに過ごした人。
神が話しておられる、答えねば。
一つだけ残ったのです よいことが、
つまり ときには涙にくれたこともあるのです。
小池健男 訳
悲しみ
力も 生命も 失った、
友だちも 陽気さも、
自分こそ天才と思いこんでいた
あの誇りさえも。
「真理」を知ったとき
仲間と思ったものだった
知ってしまい わかってしまうと
もう鼻についていた。
とは言うものの「真理」は不滅
「真理」に何の用もなかった人は
この世で 何も知らずに過ごした人。
神が話しておられる、答えねば。
一つだけ残ったのです よいことが、
つまり ときには涙にくれたこともあるのです。
小池健男 訳